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1クラス10名までの少人数制が叶える豊富な実体験学習と手厚いサポート

2023年02月10日

1クラス10名までの少人数制が叶える豊富な実体験学習と手厚いサポート

毎年、関西一円の私立小学校に多くの子ども達を送り出してきた理英会。「すべての一人ひとりを伸ばすこと」をモットーに、実体験を通して学ぶ楽しさを伝える指導を行っています。今回の取材では、阪急夙川駅すぐにある夙川校の副教室長・武本わか奈先生に、お話を伺いました。
 

実体験からの学びを通し、主体的に考える力を育む

実体験からの学びを重視する理英会。例えば、小学校入試で頻出の『水に沈むものと沈まないもの』を学ぶ際にはたくさんの果物と水槽を用意して、どれが水に沈むかを実際に子どもの手で試してもらうそうです。

武本先生は「目の前で結果を見ることで、子ども達は様々な気づきを得ます。そのため、自分の手で色々試してもらえるよう、実験は時間に余裕を持たせて行っています。試行錯誤することが主体的に考える力の育みにつながります。失敗することもありますが、それも大切な経験。講師側も子どもの興味を深められるように、『なんでそうなったんだと思う?』『どうしたら良いかな?』などと声掛けしながら進めています」と説明します。

自ら理解をつかみ取れるように工夫された実験のほか、季節の工作も豊富に取り入れており、それらを通して、子ども達は小学校入試に必要な知識を楽しく学ぶことができます。

「五感を刺激することで知識も定着しやすくなるため、比較的カリキュラムに余裕のある年少・年中の間に、実験の時間を多く設けています。年少・年中で楽しい実体験を重ねることで、特に年長でのプリント学習がスムーズに進むと感じています」と武本先生は笑顔を見せます。

頻出分野を効率的、かつ楽しく学べる豊富なプリント類

小学校入試では多くの学校でペーパーテストが課されます。ペーパーテストに対応するために、理英会では様々な教材を用意しています。そのひとつが、授業内で取り組む通常・チャレンジの2冊のプリント(年長コースはWEB配信プリントも入れて4冊)。
このプリントは数、お話の記憶、推理、図形構成、常識問題などがバランスよく取り入れられ、また運筆力を高めるための点つなぎなども入れて構成され、続けることで小学校入試で求められる幅広い知識・能力を着実に身につけられるようになっています。

「1回の授業で取り組むのは、年少で6枚ほど。年齢が上がるごとに枚数が増え、難易度も上がっていきます。年長では本番さながらのプリントにスピードを意識して取り組む必要が出てきますが、この時に年少や年中で積み重ねた実体験が活きてきます」と武本先生。

また、自宅学習用には音声ペン対応のピンポンワークも用意。このワークは『子どもが一人で勉強できる』をコンセプトに開発されたワークで、音声ペンを指定箇所に当てることで問題文を読みあげてくれたり、プラスαの知識を教えてくれたりします。

「ピンポンワークは、月ごとに年少・年中には1冊、年長には2冊をお渡しします。1冊40ページほどで、例えば7月分は七夕をテーマに、彦星がお世話している動物や織り姫の仕事、ふたりが1年で会える回数などを問う問題が並びます。音声ペンを当てるとヒントをもらえるボタンがあったり、正解するとピンポンと鳴るボタンがあったりと子どもの意欲を保つ工夫が随所に施されているので、好きな子はあっという間に終わらせてきてくれますね。また学習習慣の定着にもつながります」と武本先生は説明します。

プリント、言語カード

プリント、言語カード

ピンポンワーク

ピンポンワーク

個人の良さを引き出す柔軟な指導

小学校入試では季節の行事や昔話について問う問題が、ペーパーテスト以外にも口頭試問などいろいろな形式で出題されます。そこで、理英会では毎週の授業で受験頻出単語を絵カードにして配布。まずは子どもと一緒に絵カードを読んで、その意味を伝え、次に好きな絵カードを選んでもらい、選んだ理由や思うことを前に出て発表してもらいます。

「口頭試問では知識だけでなく、自分の考えを言語化し、他者に伝える能力が求められます。この能力を身につけるために、毎回の授業で発表の練習をします。最初のうちは、前に出るとモジモジしてお話できない子がほとんどですが、私たちが『どこが好き?』などと質問をはさむことで、子ども達は少しずつ自分の考えを整理し、伝えられるようになります。年中の10月に1分間の発表ができることを目標としていますが、皆できるようになっていきますね」(武本先生)

このように、少しずつ子どもから意見を引き出し、その子なりの解答に導く講師の姿勢は行動観察の指導でも発揮されています。

「行動観察は、おもちゃが用意された部屋に子ども達が集められ、そこでどのように遊ぶか見るという形で行う学校が多いです。『友達の意見を聞ける』『自分の意見を言える』などの評価ポイントがあるのですが、指導の際、『こういう時はこう遊んでね』と講師側が決めてしまうと、本番で予想外の状況が生まれた時に子どもがうまく対処できません。そこで、指導では『どうしたら良いと思う?』という声掛けを大切に、子どもが自分の良さを活かしつつ適切な行動を選択できるように導いていきます」(武本先生)

志望校に応じた実践的な指導を展開

夙川教室では、関西一円の私立・国立小学校に対応できる通常クラスのほか、年長では神戸大学附属小学校に特化したクラスも開講しています。神戸大クラスについて、武本先生は以下のように説明します。

「現在の神戸大学附属小学校の選考はペーパーテストがなく、180分と長時間の行動観察のみ。この行動観察は、魅力的なおもちゃが揃った環境の中で行われるため、楽しくなり過ぎてしまう子どもも出てきます。そこで神戸大クラスでは長めの行動観察を設定し、トラブルが起きた時などは毎回授業を止め、『なぜそれがいけないか』『どうすれば良かったか』を子どもに考えてもらい、発表してもらっています。この経験を通して、気持ちのコントロールの仕方を子ども達は学び、それを身に付けた上で本番にのぞむことができます」。

今後、神戸大学附属小学校の選考がコロナ以前の口頭試問を取り入れた形式に戻る可能性もあるので、それにも対応できる指導も並行して行っているそうです。

続けて、武本先生は「どのクラスの授業も毎年の入試後、受験した在籍生に試験や面接の内容を確認しています。その内容をもとに、カリキュラムを毎年ブラッシュアップしています。また教室まで学校説明に来てくださる学校もあり、最新の入試情報を得ています。指導を受けられることに加えて情報も得られ、効率的に小学校入試対策をできることは大きなメリットだと思います」と説明します。

理英会では保護者へのサポートも充実しており、定期的な保護者面談のほか、年長になるとコースに通っているご家庭向けに、実際の志望校に合わせた模擬面接や願書の添削なども行うとのこと。1クラス10人までに定員を抑えているからこそできるきめ細やかなサポートが、一人ひとりの志望校合格につながっているのでしょう。

新年中コースの授業レポート

夙川校で現在開講しているコースは、年少・年中・年長・年長(神戸大クラス)の4つ。
2023年4月からは、生活力や自立心を高めるお預かり3時間のプレ年少(理英会JUNIOR)コースも開講します。
今回は年中コース(取材時1月のため受講生は年少児)の授業を見学しました。

講師2名体制と手厚いサポートのもとに、授業は進行。あいさつ後の活動は、連続運動から始まりました。フープを両足飛びで進み、講師とキャッチボール、最後は縄跳びを結んで終了です。子どもが縄跳びを結ぶのに苦戦していると、講師が次にどのように手を動かせばいいかを、ゆっくりと誘導。子どもは自分で結ぶことができました。

また、ボールを使った運動の際は、投げる姿勢から丁寧に指導してもらえるほか、ボールの数を数えるなど、身体を使って数の概念を身につける指導も行われていました。出席カードへのシール貼りでも、一緒に日付を指さしながら数えるなど、数に関する指導は授業内の色々なシーンで見られました。

授業内では絵カードを使った発表も行われました。今回の絵カードは、井戸・トンネル・鉄橋・橋・湖・池・塀・柵の8枚。湖と池、塀と柵など、小さな子には違いが分かりにくいものに関しては、その違いを講師が丁寧に伝えます。
発表は、子どもが選んだトンネルについて。「これは何ですか?」「何が通るものですか?」など、発表の基本となる言葉を引き出すための質問に子どもが答えるという形で進められました。子どもが質問にきちんと答えられると講師がほめるを繰り返し、子どもが自信を育める指導が行われていました。

工作も、コマ作りと折り紙でのヨット作りの2種類があり、特に印象的だったのがコマ作りです。色々な模様があるコマを見本に用意し、まずはそれを「回すと模様はどうなるかな?」と聞いてから子どもに回してもらいます。赤と青のうずまき模様のコマは回すと、コマが紫一色に。そのことに、子どもが「不思議!」ととても驚いた様子を見せてくれました。この驚きが知的好奇心を刺激してくれるのでしょう。理英会が実体験を重視する理由がよく分かるシーンでした。
この後のプリント学習の際にも、コマの見え方に関するものがあり、先ほどの体験をプリント学習につなげることでより理解を定着させる仕組みが整っていると感じました。

まとめ

新年中コースの授業は1回80分と4~5歳児にとって長く感じられる時間設定です。しかし、今回見学させていただいた授業では、5~15分刻みで新しい活動に移るようにカリキュラムが組まれており、新年中の子どもでも最後まで集中力を切らさず、楽しんで参加する姿が見られました。最後には保護者へのフィードバックの時間があるほか、zoomでの授業見学もいつでも可能だそう。授業を見学できることで保護者も学習内容を把握し、教室と歩調を合わせて家庭学習に取り組める仕組みが整っているのだと思いました。

教室に通うことで得られる主体的に考える力や発表力、表現力、語彙などの知識は、小学校入試ではもちろん、その後に続く学校生活でより深い学びを得るために非常に有用です。これらの力を幼少期から楽しみながら磨けることは、子ども達にとってとても幸せなことだと感じる取材でした。


取材協力

理英会 関西

【天神橋校】
住所:大阪府大阪市北区天神橋4-3-21 アイ.ビー.シービル1F
TEL:06-6353-7390

【夙川校(西宮)】
住所:兵庫県西宮市羽衣町7-30 夙川グリーンタウン3F
TEL:0120-042-870

URL:https://www.rieikai.com/kansai/class/syukugawa.php

理英会関西