お受験トレンド

小学校受験とは
保護者に代わって幼児教室に聞きました!お受験に関する素朴な疑問 Vol.4「家庭での教育」

2022年11月07日

今回は「家庭での教育」をテーマに、理英会の宮内仁志先生にお話を聞きました。

 
Q.家庭での教育は、どのようなことをすればよいですか?

宮内先生:小学校に入学してからの生活を考えると、聞いたことを自分の中で消化して、行動に移せることが、全ての場面で求められます。学校側は、勉強だけでなく、友達とうまくやれるかどうかなど、その学校が望むカラーに合っているかを見たいのです。ですから、受験では、生活の中で行っている様々なことを、本番でも同じように出来るかが合格のカギとなります。そのために、家庭でできることはたくさんあります。

1.成長記録のメモを取る
まずは、お子さんのいいところをたくさん見つけましょう。見つけられるほど、子どもを伸ばすことができます。そのためには、「自転車に乗れた」「鉄棒ができた」など、成長を記録したメモを取ることが大切です。成長過程をメモしておくと、面接のときにも役立ちます。メモを振り返るだけでも、話せることがたくさんあるのです。

2.生活の中で小さな体験を積み重ねる
わざわざ「今日は○○へ行こう!」と大げさに考える必要はなく、「ちょっと公園へ行ってみよう」という感じで行ってみれば、子どもにとっては常に新しい発見があります。例えば、公園で遊びながら四季を感じたり、電車に乗るときにマナーを知ることなどです。多くの場合、電車で通学することになるので、電車のマナーは知っておいた方がよいでしょう。電車の中で子どもたちが騒ぐと、学校にクレームの電話が来ることもあります。日常生活の中で小さな体験を積み重ねながら、常識やマナーを教えることが大切です。

3.子どもが学校に憧れる状況を作る
まずご両親が、先入観にとらわれずにいろいろなタイプの学校を知り、それぞれのよさを理解してほしいです。その上で、子どもがその学校に「入りたい」と思うような工夫や努力をしましょう。例えば、下校する小学生の様子を見に行くなどして、子ども自身が入りたいと思うようになるのが理想的です。

4.様々な試験内容を日々体験させる
プリントだけを毎日30分頑張るのではなく、折り紙や絵本など、様々な種類の学習習慣をつけましょう。指示制作の対策としては、同じ問題でも質問の仕方が違うと、理解できる場合とできない場合が出てきます。同じ問題を質問の仕方を変えるなどして、練習することも必要です。

「物の名前」も多く出題されますが、しりとりや同頭音(言葉のはじめが同じ音ではじまるものを探す問題)など、特に女子校は難しい言葉を知らないとできない問題が多い印象です。例えば、レモンを見せて物の名前を自分の力で表現するという問題もありました。ペーパーだけでなく、遊びや日常会話の中で、物の名前を覚える体験をしていくことも大切です。

(例題:しりとりや同頭音など)

★今回のポイント★
保護者が変われば、子どもはもっと伸びる

「教室任せにしていては、子どもを伸ばすことは難しいでしょう。お母さんが、子どもより先に出ようとするのもよくありません。子どものいいところを見つけ、親が出すぎずに、子どもの自主性を大切にしてほしいです。例えば、教室に来たときも、受付で親が名前を言うのではなく、本人が『こんにちは』と挨拶するのが望ましいです。「お母さんはこう思うけど、あなたはどう思う?」などと、子どもにも考えさせて、子どもの意思を確認しましょう。すべて親が先に動いていては、子どもは成長できません。学校側は、自主性を求めているのです。保護者が変われば、子どもはもっと変われます」(宮内先生)

 
●取材協力:理英会
理英会の詳細はこちら

      理英会 宮内仁志先生

      理英会 宮内仁志先生