聖心女子学院初等科
第2回学校説明会 2011年9月3日(土) 10:10〜
ソフィア・バラ・ホールにて開催。
■ 配布物
聖心女子学院ガイドブック、聖心女子学院初等科・中等科・高等科パンフレット
【説明会の内容】
司会:教頭 中塩先生
■ 学校紹介映像上映
職員が製作した初等科の生活紹介映像。
入学式、運動会、1年生の算数・国語・図工・英語・宗教の授業、みこころのお祝い日、4年生からのクラブ活動、2年生の自然教育園での学習(年4回)、4〜6年生の校外学習、奉仕活動(もゆる)、水泳指導、12月のクリスマスウィッシング、2月の学習発表会などの様子を紹介。
■ 初等科1年生の発表
入学して5ヶ月たった1年生3人が、ステージに登場。
学校や家でわくわくした出来事を先生に伝えた文章を発表。
3人の発表したタイトルは以下の通り。
「たのしかったドッジボール大会」
「くいしんぼうなダンゴ虫」
「あさがお」
■ 校長 シスター大山江理子先生のお話
9月になると11月の入学試験に向けて現実的な時期となってくる。
毎年9月の学校説明会では、手続きの具体的な説明もお話している。
聖心女子学院は、児童・生徒の成長を長いスパンで促し、開花させていくことを目標として、小・中・高を通しての教育を従来より行ってきた。
2008年の学校創立100周年を機に、小・中・高の連携をいっそう深め、12年間の一貫教育をよりよく活かせるために、新たな取り組みを進めている。
12年間を4年ごとに区切り、3つのステージとして児童・生徒の発達段階にふさわしい教育内容を展開し始めている。
ファーストステージの基礎基本の習得、セカンドステージの定着・習熟の伸張、サードステージの応用・発展の深化。これは学習における姿勢だけではなく、人としての生き方の成長に取り組む姿勢にも当てはまるプロセス。
学ぶことと生活することは、切り離せないもの。これらが働きあい、相乗効果を生み出す、子どもの成長にとってはどちらも欠かせないと考えている。
その土台には心の働き、子どもの内面性を大切にする考え方がある。
丁寧な生活、友達との豊かな関わり、学校生活での活発な遊びや活動。
これらが楽しく真剣な学校生活を支え、同時に知性の発達やその場の必要を考えて行動する姿勢を形作っていく。
1年生はまず、学校生活の仕方を一つひとつ身につけ、生活が整うと落ち着いて学ぶことができるようになる。
また自分のことができるようになると、人のために働くことも身に付ける。
何が周りの人のために必要なやるべきことなのか、自分で考えて行動することが求められていく。
このような生活の仕方を学年が上がるとともに深まっていくと、社会に出てのボランティア活動や学年全体のリーダーシップを取ることを、学習と同様に大切なこととして日々実行していくことになる。
まもなく中・高等科では、本校の文化祭「みこころ祭」の準備となる。
行事においては協力して活動すること。上級生ではリーダーシップも求められる。
生徒たち、特に高等科3年生は、頭の中を計画的に切替えて学習と行事にむけての活動に励んでいる。
このような姿も、初等科からの積み重ねの成果。
初等科の学習では、1年生から4年生のファーストステージで基礎を学び、基本的な学習姿勢を身に付けるが、これはセカンドステージ・サードステージでの飛躍のための大切な土台。
基礎・基本の習得といっても、聖心では教科書の内容を学ぶだけに留まらない。発展的な学習として思考力、表現力を高め活用する力をつけ、多様な見方・考え方、新しい見方・考え方を育てる。
算数・国語は重要な教科と位置づけ、特に力を入れて指導。そのため、教科書の学習内容を深める発展学習のための教材作りを進めている。算数では計算力をつける訓練をし、国語では書く力・読む力・言葉を正しく使える力について、それぞれ系統立てて指導。
本校では物事を深く味わい、振り返り、一つひとつの出来事を丁寧に受け止めて、自分の考えとして書く作業をする。
初等科では長い休みの前に各学年で集会を開催。そこでは児童一人ひとりが学習や生活の仕方を振り返り文章に書いたものを発表する。7月に行われた集会では、1年生もしっかりとした文章で発表していた。
家庭での学習習慣をつけることも、学力を伸ばすためには欠かせない。ご家庭の協力をいただき、1年生の15分から始めて学年が進むごとに15分延ばす指導をしている。
学びの定着は、学んだことが自分のものになること。定着は活用力としても表れるが、自分らしく学び続けることができる・深めていけるという継続的な力となることが長期的に見て大切。そのために、家庭での学習習慣を初等科の間に確立することは欠かせない。
初等科では学級担任が国語・算数・社会などを担当し、児童の学習と生活に多角的にじっくり関わることを大切にしている。
しかし、セカンドステージとなる5・6年の算数では、1学級を2つに分割した少人数指導を導入。中・高等科の数学講師も授業に加わるという小・中連携も行っている。
一方、専門性の高い教科として、体育・音楽・図工・宗教・英語では、1年生から教科担任制を取り入れている。
また、高学年の理科は専科教師によって実験や観察を多く取り入れた授業を行っている。理科が好きな児童も多く、サードステージにおいての進路選択で毎年医療系、理系をめざす生徒が出てくることにつながっているとも言える。
今後、セカンドステージにおける教科担任制の取り組みをさらに工夫。
英語は本校の大きな特色。1年生から本校独自のカリキュラムで学ぶ。
ネイティブスピーカーの先生の授業も行い、英語に慣れ、楽しく学ぶ。
文法を体系的に学ぶのは、中等科から。初等科では、英語が身体に自然に入っていくように、聞くこと・発音することから始めている。
5年生になると学習発表会で日頃の成果を英語劇で現し、6年生はアメリカやアイルランドにある聖心の姉妹校の児童と文通をしている。
このような初等科での積み重ねのうえに、中等科で1年生からブログレス21を教科書として学び始めると、しっかりとした素地ができているため非常にスムーズに学習が進められている。
聖心の英語は、使える英語の育成をめざし、高いレベルの読む・書く・話す・聞くの4つのスキルを獲得していく。
高等科3年生になると高度な英語力を身に付けることができ、GTECという英語力テストでは、全体の2/3ほどが社会に出て求められる英語力のレベルに達し、海外の大学への留学可能な英語力レベルに到達する生徒も多数見られる。
初等科の学習では総合的な学習の時間に行う、調べ学習にも力を入れている。
4年生から段階的に調べ学習と研究作品作りに取り組む。インターネットを利用したり、新聞や本から得た知識、実験、フィールドワークでの見学などで研究を進め、5年生で個人研究、6年生で卒業研究として、各自が選んだテーマで作品を進め、発表会を行っている。
このような体験は、中・高等科での教科のレポート作成、プレゼンテーションの訓練と相まって、より高度な研究力・発表力を培っている。
社会や世界へ関心を持ち、視野を広げることも、聖心の教育では大切にしている要素。
社会科だけに限らず、世界にはいろいろな生活をしている人がいることを自分の生活の結びつけた感覚として学びとってほしいと願っている。
それは、子どもたちの奉仕の心。人に尽くす、人のためになにか自分ができることをするという心構えに結びついていく。
ハイチデーという募金活動の日を年に3回設けているが、この日はお弁当をおにぎりだけにして、おかず代や日頃の貯金を寄付して世界のいろいろな国の人のために役立てている。
また、世界の現状に対する関心や意識を持つことも大事なこととしている。
今の自分たちの生活に感謝し、困難な人々のことを知り、他人事とは思わない、世界の一員としての連帯感を持つことができるように導く。これも学びと行動・姿勢から結びついたもの。
このような学習と生活の結びつきは、本校の教育方針「知性を磨き、実行力を養う」の表れ。
そして教育方針のもう一つの要素「魂を育てる」は宗教教育、とりわけ祈りに表れる。
本校の建学の精神は、創立者聖マグダレナ・ソフィアの言葉をとって、イエスのみこころのもと、礼拝の精神を挙げている。
祈りは公立小学校にはない、本校の大きな特色で、聖心の子どもたちの知性と実行力を支えているもの。
子どもたちの毎日の生活は、朝礼の祈りに始まり、お弁当の時の祈り、終礼の祈りで締めくくられる。毎週月曜には聖堂に全校集まる祈りの朝礼も行われている。その他の宗教行事も祈りをもってお祝いする。
子どもたちの祈りは自然なもので、ご家庭の宗教に関わりなく子どもたちの良いところ、純粋なところが素直に出てくる。子どもたちは、祈りを通して感謝する心や神様に見守られているという感覚を培っていく。
子どもたちの祈りは生活に密着したもの。そして自分のための願いことではなく、人のために祈ること、悲しいことがあった友達のことを思って祈り、さらに世界のなかで災害や戦争があった国々のためにも祈る。
祈りは心を広げ、視野を広げる。新聞で見たこと、授業で学んだことも祈りに入ってくる。
祈りの学習もどこかでつながっていると、少しずつ感じていくようになる。
また、祈りは保護者の方々の支えでもある。
親として思うようにならない時に、祈りが力になる。
子育ては親の自分育てという言葉があり、「育児」は「育自」とおっしゃる人もいる。
子どもを育てるためには、育てる立場の者が子どもと一緒に育つ気持ちを持つことが大切。
聖心では、学校と保護者が共に祈りを支えとして子どもの育ちを見守っていく。
安全対策・危機管理について。
本校では地震・災害時の保護者との連絡には、メール一斉配信システムを利用している。
学校には3日分の備蓄食料を児童・生徒全員分備え、交通が不通になった場合は学校に安全に留まる体制作りもしている。
最後に、入学試験が近づいてくる時期となったが、保護者の方にはぜひ大らかな心でいてもらいたいと願っている。
お子さんの一つひとつの結果にこだわらず、努力を大きな心で受け止め、長い目で変化を見てあげられるように。
お子さんがご家族の愛を感じられることが一番。
そして、お子さん一人ひとりに合った学校を神様が用意してくださっていると信じている。
■ 副校長 廣瀬先生のお話
<初等科の教育について>
学習指導要領の変更により、ゆとり教育から確かな学力に方向転換となり、算数や理科が増え、国語力や思考力を強化することとなったが、聖心ではもとよりその強化を行ってきた。
初等科では、従来から国語科だけではなく、各教科で確かな学力を身につけるために、語彙力・論述力・思考力・活用力・学ぶ力の育成を大切にしている。
語彙力をつけるためには、例えば言葉の種類を増やすために辞書・図鑑の活用をしているため、1年生から国語辞典を個人持ちとしている。
具体物や体験を通して言葉のイメージを膨らませている。
同時に、読書も大切にしている。親子読書、図書館の充実を図り、いろいろなジャンルの本をたくさん読むことで語彙を増やし、論理力をつける素地を形成。
論述力向上のためには表現力、作文力、プレゼンテーション能力を総合的に伸ばすために作文指導を大切にし、作文発表会、研究発表会を実施するなど、みんなの前で発表する機会を多く設けている。
思考力をつけるためには、すべての教科で考えさせることを重視するとともに、授業のなかで自ら考えるための教材作りや考える時間の確保を大切にしている。
活用力を身に付けるためには、学習した内容を他教科の学習やより進んだ学習に応用することや、日常生活に実用することを重視。
また、資料を見てまとめたり、自分の考えを書く学習を大切にしている。
学ぶ力を身につけるためには、各教科のなかで自ら課題を決めて調べていくことや、問題が起きた時に解決していくことを重視し、体験的な学習活動を行っている。
<募集等について>
募集要項は初等科のホームページにも掲載しているので、あわせてご覧いただきたい。
入学願書と受験票に貼付する写真は、デジタルカメラ撮影のものでもよい。
同一の写真を貼ること。のりが剥がれることもあるので、写真裏面に必ず志願者名を書くこと。
振込依頼書は志願者氏名のみでよい。
面接日は、志願者・保護者とも天候にかかわりなく上履きは不要。
11月1日の試験日は、志願者のみ上履き持参のこと。
入学願書については詳しく拝見させていただく。
記入漏れのないように、正確に記入すること。
書き方はホームページ参照。
裏に志願者名を書く欄があるので、忘れないように。
通学時間は、原則1時間以内としている。
1年生の足で自宅から学校の門までの所要時間。
1時間以上になると、低学年の児童には負担が大きい。
また、災害時にすぐ迎えに来てもらえる時間として、1時間を限度としている。
入学前、入学後に転居予定がある場合は、備考欄に記入。
また、入学前に転居予定の方は、通学経路欄には転居後の経路を記入。
入学後の転勤等については、国内国外問わず一旦退学となる。
復学は定員に空きがある場合のみ可能。
席を空けて待つ制度にはなっていない。
転入・編入試験を実施する場合は、国語・算数および面接。
海外に転出して現地の聖心に入学を希望される場合は、校長の推薦状が可能。
健康診断について、聴力など何もないときは、異常なしでよい。
受診はかかりつけ医でよい。
面接について、日にちの変更は受け付けていない。
当日は原則両親と一緒だが、不可能な場合は当日申し出ること。
願書に海外居住歴の欄があるが、あくまでも入学後に参考にするためのもの。
記載があるなし受験に有利不利ということはない。
<学校が求める子ども像について>
・ 心身ともに健康で子どもらしさのある子ども
・ 身の回りのことを自分できちんと一人でできる子ども
・ 人の話をきちんと聞ける子ども
・ 集中力と根気のある子ども
・ 友達を大切にする気持ちのある子ども
・ わがままを我慢できる子ども
<普段からやっておく大切なこと>
・ 実際に身体を動かしてのいろいろな体験
・ 心の安定のために親の愛を実感して心満たせておくこと
・ 他人を大切にすること(まず親が実践)
・ たくさん褒めてあげること(甘やかすこととは違う)
・ 規律正しい態度の習慣
・ どんなときにも挨拶をすること
・ 間違えた時は素直な心で謝ることができること
【所感】
小・中・高を4年ごとのステージに分け、いっそう充実した一貫教育の体制づくりを進めており、建設される新校舎が完成すると、5・6年は中等部と同じ棟に移るとのこと。学習と生活の結びつきを考慮した、さまざまな取り組みが低学年から実施され、12年間でしっかりと力をつけていく。一貫教育のメリットを最大限に活かせるカリキュラムをさらに進化させていこうとしている学校側の熱意が伝わってくる内容となっていた。
ワクワクした思いを素直に表現した、1年生の発表には会場から大きな拍手。大勢の人の前でも大きな声で発表している姿には、感心するばかりであった。
(編集員I)
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