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取材特集 四條畷学園小学校  
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四條畷学園小学校

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四條畷学園小学校の特色ある英語教育

独自の英語教育を展開する四條畷学園小学校。小学生の発達段階に対応した新しい指導法により、子どもたちは楽しみながら自然に英語力を高めています。

学ぶべき内容を精選し、分かりやすく、「もっと知りたい、学びたい」という意欲を引き出す授業――それを学園では「意図的不完全英語教育」と呼んでいます。

今回、学園の英語教育の開発を担った副校長先生にお話をうかがいました。


四條畷学園小学校副校長高橋豊先生のお話
あえて不完全な英語教育
「英語が分かる」ってどういうこと?
子どもたちに教えたい二つの大事なこと
生涯の英語学習の基盤となるものを養う
「I eat 富士山!」
表現する喜びを味わう授業
英語教育の成果
積み重ねにより自ら伸びる
中学・高校での学びへ向けて
英語の課外活動を実施
日本の子どもに英語の力をつけたい



本校の英語の教科書を初めてみた人は、みんな驚き、ちょっと戸惑うことでしょう。なにしろ不完全な英文が載っているからです。たとえばこんな具合です。
I eat ☆banana.
I eat ☆apple.
I eat ☆orange.
なにこれ?☆?え?……そうです、☆のところは、a やanが入りますね。
この教科書は私が執筆しました。

 

授業は担任とネイティブ教員のティームティーチングで行います。☆については、担任が子どもたちに次のように説明します。
「☆マークには、英語が入るよ。ここが分からなくても意味はとれるから、気にせずとばしてください」

この単元のねらいは、「わたしはバナナを食べる」という3語から成る英語を学ぶことです。英語では「わたしは食べるバナナを」の語順になりますね。
このことを子どもが理解するうえで、冠詞は必要でしょうか。私は必要ないと考えます。むしろ「いらない」と考えます。

本校の英語教育の方針はこれです。すなわち「意図的不完全英語教育」です。「大事なことだけを確実に、分かりやすく教え、そうではないものは後回しにする」という方針です。

本校では1年生から英語の授業がありますが、この☆が記されているような英語は3年生から学習してきます。
学習段階に応じて、内容をふるいにかける。大切な情報だけを与え、いらないものは思い切って省く。ゆっくりと無理のないように学んでいきます。

 
 

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聞き取りの学習も「意図的不完全英語教育」で行います。ネイティブ教員は英語しか話しません。だから子どもたちは初めは、「Woody先生が何を言っているのかぜんぜんわからないよ!」――完全お手上げ状態になります。このときがチャンス。担任が誘いかけます。

「本当にぜんぜん分からないのかな?Woody先生の英語にはみんなが知っている言葉が入っているよ。もう一度聞いてみよう」――担任の呼びかけに、子どもの聞く態度がガラッと変わります。
「ピクニックって言ったよ」「サンデー……日曜日だ!」「パークって聞こえた」「わかった、Woody先生は日曜日に公園にピクニックに行ったんだ!」

担任はすかさず誉めます。「すごい、聞き取れたね!みんなが聞き取れる言葉がたくさん混じっているね。そしてみんなは、分からないところは自分で考えて、意味をつないでいるんだね。英語が分かるってそういうことだよ」

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会話も同じように教えます。「私はお昼食に、焼き魚とご飯を食べて、味噌汁を飲みました、って英語で言えるかな?」――子どもは「言えないよ!」と全面否定します。
「思いつく英語の言葉だけでもいいんだよ」――すると子どもたちから「ランチ」「スープ」「ドリンク」などの言葉が出てくる。「ほら、みんな英語の言葉をいっぱい知っているじゃない。まったく言えないのではないよね!」

そうなのです。英語学習で子どもたちに第一に教えたいことはこれです。「そうか、すべて分からなくてもいいんだ」ということです。私たちは授業のなかで、それを子ども自身に気づかせていきます。

大事なことがもう一つあります。それは、「とびとびに分かった部分をヒントに、カンと知恵を働かせながらすき間をつなぎあわせて意味を取る」という脳内活動です。授業ではこうした脳内活動もどんどん取り入れていきます。

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「英語をすべて分かる必要はない」という気づきは、のちの英語学習の基盤となるたいへん重要なものです。
この気づきが根付くと、「自分が聞き取れる言葉と、自分が使える表現だけで、何とか意思疎通を図ろう」という能動的な態度が生まれます。

と同時に、「聞き取れない部分は、どんなことを表現しているんだろう」という好奇心も芽生えます。

この能動的な態度と好奇心が、生涯続く英語学習の基盤となります。「すき間を埋めて、より高次な運用力を身につけよう」という積極的な態度に直結するのです。

反対に、初めから「英語をすべて分からなくてはいけない」「きちんと聞き取り、正しく話さなくてはいけない」と教えたら、どうなるでしょう。子どもは委縮し、力を発揮できなくなります。

また、早い段階から冠詞なども入れていくと、「理解しなくてはいけない」ことが増え、さらに心が委縮してしまう。
これでは英語が嫌いになってしまいますね。

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教科書には子どもが知っている外来語を積極的に取り入れています。日本には英語の外来語がとても多い。
また授業ではゲームやクイズを取り入れて大いに楽しみながら、小さな階段を少しずつ上って行きます。
たとえば、冒頭で紹介したeatを使った3語文も、ゲームをしながら愉快に学習を進めます。
「鉄の胃ゲーム」では、巾着袋に入ったカードを紅組・白組が交互に引いて、みんなで会話練習をします。
カードには「ドッグフード」「ケーキ」「富士山」「わさび」「おすし」「エビフライ」「ザリガニフライ」「フライパン」などさまざまな“食べ物”が書いてあります。

子どもは順番に前に立ち、カードを1枚引いて発表します。
「I eat 富士山」。目的語は日本語のままでOKです。
クラスメートが一斉に尋ねます。
「Do you eat it?」
富士山は食べられないから、
「No!」
おすしのカードを引いたら「Yes!」となる。「Yes」の場合は1点、「No」なら0点。先に10点になったチームが勝ちです。
3語文の学習がもっと進んだ段階では、ジェスチャーゲームなども行います。こうしたゲームによって、子どもたちは人前で英語を話したり、なにかの動作表現をしたりすることにも慣れていきます。

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「気持ちやようすなどを表す」文の学習では、普通、主語とbe動詞の関係を最初に学習するものですが、わざとそれを後回しにしました。その代わりに、きまり文句、「It’s〜」を学習します。「It’s」のあとに「good」「hot」「noisy」をつなげる表現を学びます。このとき「気持ちフラッシュカード」を用いたゲームを行います。

フラッシュカードには、「お年玉たっぷり」「ゴリラのいびき」「へたなラッパの練習」「さばくでぶたじる」「宝くじ1等」「おゆわかしっぱなし」などいろいろな「状況」が示されています。それぞれどんな「気持ち」になるか、紅白のチームに分かれて当てっこします。

ちなみにこれらの答えは何でしょう。順に「It’s good」「It’s noisy」「It’s noisy」「It’s hot」「It’s good」「It’s hot」になりますね(笑)。

感情表現の学習では、まず日本語で書かれた文によって状況を理解し、「その状況が自分にどんな感情をもたらすか」を考えるというプロセスを踏みます。それをさらに英語の表現に置き換えるというハードルの高い学習になります。
だから学ぶ内容を絞ったうえで、ちょっとヒネって考えさせるゲームを取り入れながらしっかりと、そして笑いながら身につけていきます。子どもたちに英語で表現する喜びを味わってほしいと思います。
こうしたゲームも私が考えました。子どもたちが喜ぶ姿を想像しながら楽しんで作っていますよ。(笑)。
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本校が「意図的不完全英語教育」を初めて15年が経ちました。この教育の手応えを、私たちは受け取っています。

それはなによりもまず「英語を学ぶことは楽しい」と子どもたちが感じていることです。英語に対する恐怖感や忌避感を持たせないというねらいは届いているようです。
英語が楽しい、授業が楽しい、学校生活が楽しいと思えること。これが学校教育の基本であり、私たちが最も大切にしなくてはならないことです。

英語力については、聞き取る力が大きく伸びます。学年が進むにつれネイティブ教員の話も聞き取れる部分が増え、子どもたちはうなずいて聞くようになる。それがはっきりと現れるのが、5〜6年生の希望者で行うオーストラリア生活体験旅行です。

10日間の旅行で、ホームステイを行って買い物などの生活を体験し、現地校で英語の授業を受けたり、みんなでパーティーをしたり観光をしたりと、まさに英語漬けの10日間を過ごします。ステイ先の家族、現地校の先生や子どもたち、町の人たち……さまざまな交流のなかで、本校の子どもたちは相手の話をよく聞き取っています。

それは「すべて分かる」ということではないのです。初めにお話ししたように、「とびとびに分かった部分をヒントに、カンと知恵を働かせながらすき間をつなぎあわせる」という脳内活動ができているのです。積極的にそれをやっている姿が見られます。

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「意図的不完全英語教育」を始めて、実は私たちも心配なところがあったのです。
それは、☆で省いた部分を、子どもたちはやがて理解することができるだろうか、ということ。「いまは分からなくていいんだよ」と教えることで、この先ずっと「分からない」状況になってしまわないか……?

授業では、ネイティブ教員は正しい英語を話します。a、an、theなどを飛ばすことはありません。
子どもたちには「先生はちゃんと☆のところも発音します。聞き取れるかな?」としばしば声をかけ、働きかけます。

するとどうでしょう。子どもたちはやがて、「aって言ってるよ」「theって聞こえたよ」……こちらが教えなくても、自然に聞き取るようになる。これは高学年になるとはっきりと見られます。そして自分も冠詞をつけて話す子どももでてきます。
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子どもたちの英語力について「聞き取る力」と「話す力」を比較すると、聞き取りのレベルのほうが高いですね。これは日本人の小学生の発達段階としては自然なことと言えます。日本語も含めて言語力が伸びるのはこれからです。

「話す力」に結びつくものとして、私たちは英語を話すことに物怖じしない子ども、ちゃんとしゃべれないからといって引っ込みじあんにならない子どもを育てたいと思います。子どもたちにはそうした態度が養われています。自分が習った英語を、緊張せず自然に使って自己表現する姿が見られます。

1〜2年生の授業では、英語に親しみ、ほかの教科と同じように違和感なく英語の授業を受け止めることができるようにします。
3年生からは短文を用いた「聞く」「話す」「書く」「読む」の4つの領域を意識した学習を行います。そのなかで「I eat〜」のように言葉の構造も学びます。

5〜6年生はもう少し長い文章を学びます。「いつ・どこで」で始まる疑問文なども教えます。子どもの知らない単語も出てきます。でも大丈夫です。子どもたちは、知っている言葉をもとに“すき間”を埋める脳内活動に慣れているからです。

発音の学習も工夫し、学年に応じて「つづり読み」などを教えていきます。

本校の子どもたちは小学校時代に、目に見えない部分でたくさんの力を蓄えていると思います。

中学・高校になると4つの領域を本格的に学ぶことになります。英文法もしっかりと学びます。やらなくてはいけないことがいっぱいです。
このとき本校で蓄えた力が役立ちます。小学校で聞く力を伸ばしておけば自信がつくし、中学以降の負担感も大きく減りますね。定冠詞などのリクツも頭に入りやすい。

そしてボキャブラリーが増え、文法がわかってくれば、自分の言いたいことを表現する力も伸びます。そのための態度はすでに身についているからです。
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2つの英語の課外授業を行っています。
「英会話教室」は1〜2年生が対象です。少人数でネイティブ教員といっしょに英語に親しみながら、聞き取りや発音などを学びます。

3〜6年生には、聞き取りと発音訓練を中心に、単語や文章など総合的に学習する教室を実施しています。それが「英語音韻知覚訓練教室」です。この教室のために、本校では民間の研究機関「ATR」と連携し、英語学習のコンピュータソフトを開発しました。「ATR」はけいはんな学研都市にて情報通信技術を研究・開発しています。

どちらの教室も希望者対象で、週1回実施します。人気が高く、子どもたちは積極的に参加しています。
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「意図的不完全英語教育」を考え出したきっかけは、イギリスでの教育研修でした。私がかつてイギリスの公立小学校で1年間、「アシスタント教員」として勤務したときのことです。
私はそこで、親の海外赴任でやって来た日本人の子どもたちとも出会い、彼らがどのように英語を身につけていくのか、目の当たりにしました。

また、「ESL」教員の指導法も知ることができました。「ESL(English as a Second Language)」教員とは、まったく英語を話せない人のために専門に教える英語教員です。

英語だけの世界に放り込まれて苦労している日本人の子どもを、私もなんとか手助けしたい、どうしたらいいのか……それを考えたことがきかっけで開発したのが「意図的不完全英語教育」です。

日本の子どもたちが、苦痛を感じることなく楽しみながら英語の力を養ってほしいと思います。本校では今後も子どもにとって学びやすく、実になる英語教育を実践し、生きた英語の力を伸ばしていきます。そして生涯にわたって語学を学ぶうえで基盤となる資質・能力を育てていきたいと思います。

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